共済組合員証の実務~発行方法・最短発行日数・紛失時の対応~|国家公務員 キャリアガイド(34)
私は2007年の近畿地区の国家公務員一般職試験(当時のⅡ種試験)に合格し、同年10月から出先機関で働くことになりました。
2016年3月に自己都合退職するまでの8年半の公務員生活を記事にまとめました。
▼ 記事一覧
▼ このページのコンテンツ
国家公務員共済組合に関する事務
昨年の身上調書で希望していた人事課。
国家公務員共済組合に関する事務をしました。
共済組合員証の発行
国家公務員に採用されると、国家公務員共済組合の組合員となります。
組合員になると組合員証が発行されます。
組合員証は病院で提出する保険証です。
組合員証の発行単位
組合員証は各出先機関ごとで発行します。
そのためA地方局からB地方局に異動になった職員は、A地方局で発行した組合員証を返還し、B地方局で新たに発行してもらわなければなりません。
本局から支局への異動は局内の異動となるため、返還・新発行の必要はありません。
組合員証 発行の流れ
4月1日大型人事異動の時期ということで結構な職員が転入してきました。
そのため異動直後はひたすら組合員証の発行をしていました。
まず異動してきた職員に申告書の提出を依頼します。
申告書が提出されたらその内容がシステムで登録された内容と一致しているか確認します。
確認がとれたら組合員証を発行し本人に交付します。
スポンサードリンク
.
組合員情報は専用システムで管理
各省の共済組合ごとに導入されたシステムが存在します。
このシステムに本人・扶養家族の個人情報、異動履歴が保存されており、異動すると情報が全て引き継がれるようになっています。
そのため異動してくる職員の情報はシステムで確認することができます。
組合員証の発行もシステムで管理
組合員証も手書きするのではなく、システムで登録された情報を専用紙に印字します。
当時は紙媒体でしたが後にカードに切り替わりました。
カードは本人・家族1人1枚ずつでしたが、紙媒体のものは原則1家族で1枚でした。
紙媒体の時代は子どもが生まれるなどして扶養家族が増えた場合は、一度発行した組合員証を回収して、余白欄に手書きで追記していました。
全国異動で単身赴任する職員には申告に応じて「遠隔地家族用」の組合員証を発行していました。
カードに切り替わると1人1枚ずつなので遠隔地家族用は廃止になりました。
組合員証を紛失した場合
他局に異動する場合は発行した全ての組合員証を返還しなければなりません。
紙もカードも一枚でも紛失した場合は、顛末書を提出してもらいました。
顛末書には、紛失したと思われる日時と場所に加えて「警察に届け出て必死に捜索している事実」を記載してもらいました。
他局に異動する時点で紛失していた場合再発行する必要はありませんが、在籍中に紛失した場合は再発行する必要があります。
カード媒体の場合は職員本人の組合員証を紛失した場合は、扶養家族全員のカードをいったん回収して新たに組合員番号を付与し、新しい番号の組合員証を全員分再発行します。
組合員証は身分証明書になるので、紛失した組合員証を不正利用されないための防御策です。
家族で釣りにいった組合員がボートから財布を池ポチャしてしまった悲劇がありましたが、このときの家族全員分の組合員証を回収し、顛末書も提出してもらいました。
なるべく早く組合員証の発行を
異動してきた職員にはなるべく早く組合員証を発行するように心がけました。
融通のきかない病院の場合、新しい組合員証を確認できなければ、10割全額を支払うように言われるケースもあるからです。
大きな組織だと発行まで半月、下手したら1ヵ月かかるところもあったようですが、私は申告書さえ提出してもらえれば即日発行していました。
全国異動の職員に神対応だとお褒めの言葉をもらったこともありました。
続きは▼から
関連コンテンツ