職員が無断欠勤・失踪…人事課の対応|国家公務員 キャリアガイド
私は2007年の近畿地区の国家公務員一般職試験(当時のⅡ種試験)に合格し、同年10月から出先機関で働くことになりました。
2016年3月に自己都合退職するまでの8年半の公務員生活を記事にまとめました。
▼ 記事一覧
▼ このページのコンテンツ
↓ ↓
私の後任者の先輩職員が失踪
職員と連絡がつかなくなり、失踪する事件が起こりました。
その職員は私が大変お世話になった方でした。
私は入庁から2つ目の部署で係員の身分で係長の業務を行っていました。
何をやっているか理解できないまま1年が経ち別の部署へ異動になりましたが、私の後任が失踪した職員でした。
課長や課長補佐にサポートをもらいながら、なんとか仕事を回しましたが、ヌケ・モレがたくさんあったはずです。
私の後任者としてリカバリーをしてくれた方でした。
失踪前の動向
職員はお金にルーズな面があり、共済組合の貸付を何度も利用していました。
趣味はパチンコ・パチスロでした。
人事異動で部署が変わってから、朝電で有給休暇申請する回数が増えました。
同時期に消費者金融から職場に電話がかかってくることもあったようです。
失踪1か月前には無断欠勤することもありました。
無断欠勤したときは職場からの電話に出て、その日は休んで次の日は出勤しました。
失踪前、通勤手当の事後確認のためICカードの利用履歴を提出してもらいましたが、夜の時間帯に自宅と全く関係ない駅で下車する記録が残っており不可解な動きをしていました。
失踪後の対応
そして2度目の無断欠勤、職場から電話しても連絡がつきませんでした。
家族と連絡がつきましたが自宅には帰っていませんでした。
その後、家族から警察に捜索願が出されました。
家族から事情を聞くと、自宅に帰らない日も度々あったそうです。
また離婚も検討しているとも伝えられました。
私も心配になり失踪から一週間が経った日、有給休暇を取得して職員がよく行く街を捜索しました。
結局、全く見当もつかない場所で発見されました。最悪の事態は免れ一安心でした。
無断欠勤に対する人事課の対応
人事課としては無断欠勤に対してペナルティを科さなければいけません。
給与の減額
欠勤すると欠勤した時間分だけ給与が減額されます。
減額すべき時間数は超過勤務手当などの時間数とあわせて勤務時間報告書で翌月はじめに報告します。
いったんは減額対象月の給与も全額支給し、翌月の給与で減額分を差し引くか、減額分が大きい場合は納入告知書で返納してもらいます。
欠勤した日は勤勉手当の勤務期間から除算されるため勤勉手当の支給額が減ります。
懲戒処分
また無断欠勤の日数に応じて懲戒処分が科されます。
最も重い場合、懲戒免職となります。今回は、懲戒免職となる前に発見されました。
懲戒免職とならずとも停職・減給・戒告といった懲戒処分または訓告処分が科されると期末手当・勤勉手当の全部または一部が不支給となります。
失踪した職員に懲戒免職処分を科す場合
失踪した職員に懲戒免職処分を科す場合、官報に処分内容を掲載します。
懲戒免職処分などの職員にとって不利益な処分を科すためには、職員が事実を確認する必要があります。
失踪していなければ辞令を交付しますが、失踪していると辞令を受け取ることができません。
職員が事実を確認する手段として国民の誰もが見ることができる官報に掲載する方法とるように決められていました。
▼ 続きは・・