私は2007年の近畿地区の国家公務員一般職試験(当時のⅡ種試験)に合格し、同年10月から出先機関で働くことになりました。
2016年3月に自己都合退職するまでの8年半の公務員生活を記事にまとめました。
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▼ 関連コンテンツ給与簿監査 前日準備
給与簿監査の前日までに関係書類を会場である会議室に準備しておきます。
監査対象が本局の場合は各部署に保存している書類を会場に持ってきてもらいます。
監査対象が支局の場合は支局から前日着で郵送または持参してもらいます。
会議室の真ん中に机と椅子を並べて、会議室の脇の方に書類を並べます。
また会議室の入口に「人事院 給与簿監査」と書いた立て看板を設置するため、「人事院」「給与簿」「監査」A3用紙3枚にわけて印刷し貼り付けました。
給与簿監査 当日 職員への周知メール
給与簿監査当日の朝、職員へ周知メールを送ります。
本日は会議室で人事院の給与簿監査があります。
廊下・エレベータ内での不要不急な会話は謹んでください。
給与簿監査 人事院職員の到着から監査開始までの流れ
事前に電話連絡された時間通りに人事院職員がやってきました。
会場である会議室に案内し、会議室で待機してもらいます。
すぐに、人事課長以下、給与計算に関わる全ての人事課員が会議室に向かいます。
まずは、人事院職員と名刺交換を行い、着座します。
監査前に組織説明
すぐに給与簿監査が始まるわけではなく、人事課長が組織概要の説明を行いました。
組織概要に時間をかけすぎていると、人事院職員から「そろそろ給与簿監査をはじめましょうか」と言われます。
いつまでも時間稼ぎをすることはできません。
給与簿監査の流れ
給与簿監査が始まると、人事院職員は部屋の脇に置いてある書類を自分で手にとってチェックをはじめました。
人事係長と人事係員以外の人事課員は一旦退室します。
書類ファイルに目を通しながら気になる箇所に付せん紙を貼っていきます。
ざっと目をとおしたら付せん紙を貼った部分を細かく確認していました。
関係書類を確認して疑義が生じる場合は、担当者にヒアリングします。
人事院職員の「すみませ~ん」の声で心拍数が上がる
真剣な顔で書類をチェックしている人事院職員が顔を上げてにこやかな顔で「すみません」と声をかけてくると心拍数が一気に上がります。
自分が担当者の場合は、背筋がピンとなり冷や汗をかきながらヒアリングに応じます。
自分が担当者でない場合は一安心して人事課に戻っている担当者を呼び行きます。
部屋に入ると人事課員の視線が私に集中し、人事院職員から指名が入った担当者に声をかけると、どんよりした表情に変わっていきます。
印象に残ったヒアリング
給与簿監査の最も印象に残ったヒアリングは、交通用具を使用している職員に支給する通勤手当の認定方法についてです。
通勤手当は私の担当ではありませんでしたが、担当者と人事院職員が話をしているのを聞いていました。
自動車や自転車などの交通用具を使用している職員には距離に応じて通勤手当が支給されます。
この距離の求め方について聞かれていました。
担当者は「当該通勤経路を国土地理院の白地図で探しキルビメーターを用いて距離を算出しています」と回答しました。
人事院職員は「実測はされましたか?」と聞き返しました。
「何km以上もある道をどうやって実測するのですか?実測中に交通事故などの公務災害が発生するリスク冒して実測する必要はあるのですか?」担当者は食い下がりました。
しかし「実際の道を実測しなければ正確な距離は算出できませんよ」譲りませんでした。
結局、現地に赴き、原付のメーターを使って実測を行い、人事院に報告しました。
私はキルビメーターなんて道具があることも知らず、Yahooの経路検索で出した距離で大丈夫だろうと思っていました。
原始的な方法を強制するんだなと深く印象に残りました。
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