行政文書の廃棄・整理 現場の実態|国家公務員 キャリアガイド(28)
私は2007年の近畿地区の国家公務員一般職試験(当時のⅡ種試験)に合格し、同年10月から出先機関で働くことになりました。
2016年3月に自己都合退職するまでの8年半の公務員生活を記事にまとめました。
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名もなき国家公務員の物語
支局の総務
私が支局で担当した部署では支局の総務も仕事の1つでした。
郵便
朝と昼、合同庁舎のポストに郵便が入っていないか確認します。
郵便があったら中身を開封して、各担当者に渡しました。
郵便を出すときは集荷にきてもらうか、自転車で5分くらいのところにある郵便局に出しに行きました。
支局は現金をもつことができなかったので、郵便はすべて切手を貼って出しました。
専用のはかりをつかって1円の狂いもないようにしました。
1円、5円、・・・、500円切手の枚数をそれぞれ管理し、減ってきたら本局に補充をお願いしました。
支局で切手を購入することもできませんでした。
弁当の注文
朝出勤したら初めにすることは、各職員に昼食のお弁当が必要か聞いて回ることでした。
必要数を把握し、毎日同じ業者に注文の電話をしました。
お弁当代は毎日精算せず1ヵ月まとめて支払いました。
各職員からは給与のときに徴収する会費と一緒に徴収しました。
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会費の管理
異動前の部署でもやっていましたが、支局でも会費の管理をしました。
給料前に各職員の俸給(基本給)の額に応じて会費を計算します。
事前にお弁当代とあわせて金額を通知し、給料日に徴収しました。
この会費で忘年会や送別会、日々の飲み物(お茶、コーヒー、砂糖、クリープなど)をやりくりしていました。
日々の飲み物の買い物は支局近所のスーパーでしました。
会費は支局の金庫に厳重に保管され、金庫番が人事異動になったときは、前任後任で残高確認をおこない引き継ぎをしました。
金庫番の交代か年度末には、出納帳と領収書を支局内で回覧し、不正がないことを確認してもらいました。
行政文書廃棄・整理
私が着任したとき事務室の書類棚、書類庫ともにパンパンでした。
国の組織で管理する行政文書には、文書の種類に応じて保存期限が定められていますが、保存期限を何年も何十年も過ぎた文書が山のようにありました。
着任から半年経ってから各担当に廃棄処分してもいい文書を集めてもらいました。
廃棄文書の一覧を作成し支局内で決裁をとりました。
決裁がとれたら文書廃棄をしてくれる業者を本局会計課が選定し契約を結びました。
業者に文書をとりにきてもらい、焼却処分し、処分報告書を提出してもらいました。
業者とやりとりは本局会計課が行ったので、最終的にいくらかかったかは不明です。
保存が義務付けられている行政文書、各人が管理している手持ち資料。
私がいた官庁では書類を処分することを嫌がる職員が多かったと思います。
「人が処分できない書類を整理できたこと」は私が胸を張って言える功績の一つだと思います。
スッキリした書類棚・書類庫がどうなっているか気になります。
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