国庫補助金・国家試験の事務の裏側|国家公務員 キャリアガイド(19)

私は2007年の近畿地区の国家公務員一般職試験(当時のⅡ種試験)に合格し、同年10月から出先機関で働くことになりました。

2016年3月に自己都合退職するまでの8年半の公務員生活を記事にまとめました。

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国庫補助金の交付業務

国民生活の維持のために赤字でも事業を継続しなければならない事業者に対して、国庫補助金の交付を行う仕事をしました。

 

これは1年がかりの仕事でした。



本省に書類を提出

まず春先、本省に書類を提出します。

 

この書類は、事業者が作成した赤字の見積額を計算した書類と決算書類といった資料を元に作成しました。

決算書の読み方は全く分からなくても、前年の提出書類と資料の数字を照らし合わせて対応を確認しながら、本年の数字を当てはめることで完成しました。

 

実地監査

秋口には実地監査を行いました。

  • 会社で保存している書類と提出をうけた書類の整合性のチェック
  • 書類に記載された資産(建物・機械・備品など)が実存しているかの確認
  • 社長へのヒアリング

異動前の職場で経験した事業法監査と違い、補助金が絡んでいたので様々な角度から監査を行いました。

 

補助金決定通知

年度末頃に本省より補助金決定通知が郵送され、事業者に交付し1年がかりの仕事が終了しました。

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国家試験の試験監督

とある国家試験の管理業務も行っていました。

 

試験の受付

試験2か月前から受付を行いました。廊下や庁舎の掲示板に試験概要を貼り出し、組織のホームページにも掲載しました。

 

受験料は収入印紙で納付だったので、書類を受理すると消印をしました。

試験2週間前に受験票を送付しました。

 

試験前日、本省から問題冊子・解答用紙が送られてくると部数を確認しすぐに金庫に保管しました。




試験監督業務

試験科目は複数あり一日がかりの試験でした。

 

試験開始時に、問題冊子と解答用紙の配布・説明、「はじめ」の合図、受験者数の確認。

試験終了時に、「終わり」の合図、解答用紙の回収。

 

それ以外は試験会場を巡回するくらいでした。試験会場も広くなかったので巡回もあっという間です。

 

最後の試験科目で受験者が問題冊子をもって逃亡しようとしたのを取り押さえたくらいで、とにかく長い一日でした。

 

合格発表を掲載

試験から2か月後に合格発表があり掲示板に番号を貼り出しました。

誰も見に来なかったのでインターネットで確認したのだと思います。

 

合格者が資格者名簿への登録手続にやってきました。

ここでも登録免許税として収入印紙を持ってきたので消印をしました。

 

5回目の挑戦で合格した人が登録にきたときは「先生、おめでとうございます!」と声をかけました。嬉しそうな顔が印象的でした。

 

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