一刻も早い決断が必要、病院に向かう重い空気の車内|まさかの3人目妊娠(3)

妻が見せた妊娠検査薬の2つの窓にははっきりとラインが浮かんでいました。

 

「一から全部やり直しになるんだよ」

「3人も育てるお金はあるの」

 

妻の現実的な意見が飛んできました。

 

「やっぱり無理だよね。バカだよ・・・11年経っても何も変わっちゃいない」

ついに本音が出てしまいました。

▼ 始めから読むときは・・

体調不良の続く妻、11年前の記憶が蘇る

↓ ↓

一刻も早い決断が必要

妻の体の負担を考えると一刻も早く中絶しなければならない。

 

すぐにインターネットで病院を検索しました。

 

11年前もはじめは中絶するつもりで妻は産婦人科に行きました。

 

「そのときは普通の産婦人科で周囲との温度差の違いで押しつぶされそうになった」と言っていました。

 

中絶を専門にしている病院を検索しました。

「明日行こう」妻と二人決断しました。

 

眠れない夜

その晩はまともに寝ることができませんでした。

 

居ても立っても居られず、中絶についての情報を見るとさらに苦しくなりました。

 

浅い眠りにつくと悪夢にうなされました。

思わず叫び声を上げてしまいました。

 

長い長い夜が明け、朝を迎えました。

 

無言の車中

朝一で、妻二人、仕事のため車移動しました。

 

仕事の目的地までは二人とも無言。

車内には重い空気が流れました。

 

仕事を済ませ、帰り道、いよいよ病院に行くことが現実味を帯びてきました。

 

ポツリ、ポツリと会話をしますが二人とも深いため息ばかり。

「仕方ないよね」という言葉が繰り返されました。

 

一度家に戻り、子ども達に昼食の準備をしました。

小学生になった子供たちは留守番もしっかりできるようになりました。

「今日は遅くなるけれどごめんね。」

そう言い残し、病院に向かいました。

 

平常心で運転しているつもりが・・・

病院は車で40分くらいの場所。

病院には私が交通事故に遭った場所を通る必要がありました。

 

私と妻は相変わらず無言のまま。

車内は朝よりも重い空気が流れました。

 

「本当にこれでいいのか」考えながら運転していると急に涙が出てきました。

 

妻に気づかれないように前だけを向いて運転しました。

しかし、涙はいつの間にか激しい嗚咽にかわっていました。

 

▼ 続きは・・

渋滞の車中、妻との会話

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