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保有中の上場投資信託「日経平均VI先物指数ETN」上場廃止のお知らせがきた

令和3年の暮れ、我が家に見慣れない封筒が届きました。

封筒はそこそこの厚みがあり開封し書類を確認しました。

 

書類は「信託契約変更及び上場廃止(予定)のお知らせ」と書かれていました。

 

上場投資信託「NEXT NOTES 日経平均VI先物指数ETN」が上場廃止!?

一体、どうなってしまうんだ!!

「日経平均VI先物指数ETN」とは

日経平均ボラティリティー・インデックス先物指数に連動して値動きする商品で平成25年4月に上場しました。

 

日経平均ボラティリティー・インデックス先物指数は、日経平均株価が大きく下落すると先物指数が上昇する仕組みとなっています。

「今現在、大きく下落し将来的にさらに下落するかもしれない」という投資家の心理状態を数値化しており、日本版の恐怖指数と呼ばれています。



1ヶ月で価格が4.75倍になったことも

最近で言えばコロナショックで急上昇しました。

2020年2月10日に約23,700円であった日経平均株価が、同年3月16日に約17,000円に急落したことがありました。

このとき、15~18程度だった日経平均ボラティリティー・インデックス先物指数は、60.86まで急上昇しました。

この急上昇に連動し「日経平均VI先物指数ETN」は、2月10日に482円だった取引価格(=価値)が、3月16日には2,290円に4.75倍に跳ね上がったのです。

 

私が保有した当時の状況

私が「日経平均VI先物指数ETN」をはじめて保有したのは2020年4月8日で取引価格が1,580円のときのことでした。

3月19日に16,358円で底をつけた日経平均株価は、3月31日に19,000円を回復しましたが、2番底を目指す可能性があると言われており、再び株価が急落し「日経平均VI先物指数ETN」の取引価格は上昇すると予想しました。

しかし、2番底はやってこず、日経平均株価は上昇していき、逆に「日経平均VI先物指数ETN」の取引価格は下落し続けました。

その後も「2番底はいつかやってくる」と思い、追加で購入していき、最終的には41口を保有していました。

 

私の日経平均VI先物指数ETNに対する大きな勘違い

私は「日経平均VI先物指数ETN」の取引価格は、日経平均ボラティリティー・インデックス先物指数に完全連動するものだと思っていました。

 

例えば、ある日、日経平均ボラティリティー・インデックス先物指数が30で、「日経平均VI先物指数ETN」の取引価格が1,000円だったとします。

その後、変動を繰り返し、数か月後、日経平均ボラティリティー・インデックス先物指数が30であれば、「日経平均VI先物指数ETN」の取引価格は1,000円になる。

 

そのため、日経平均ボラティリティー・インデックス先物指数が12~13になったとしても、「日経平均VI先物指数ETN」の取引価格は0になることはないし、再び60になれば2,000円を超える。

だから、塩漬けにしておけば、将来的に日経平均株価が急落したときに、必ず儲けることができると思っていました。

 

それは大きな勘違いでした。

日経平均株価・日経平均ボラティリティー・インデックス先物指数・日経平均VI先物指数ETNの数値の比較

日経平均ボラティリティー・インデックス先物指数が同じ数値であっても、「日経平均VI先物指数ETN」の取引価格は一致しません。

日経平均株価 日経平均ボラティリティー・インデックス先物指数 日経平均VI先物指数ETN
2020年6月下旬 22,000 ~ 23,000円 約30 900~1000円
2021年5月10日 29,518円 30.40 233円
2021年12月6日 28,069円 30.91 116円

このように日経平均ボラティリティー・インデックス先物指数が30であっても、日経平均株価の額や変動の状況によって、日経平均VI先物指数ETNの価値は全く違うのです。

そして、日経平均株価の上昇と高値での安定により、日経平均ボラティリティー・インデックス先物指数は20前後を推移するようになりました。

日経平均VI先物指数ETNの取引価格はついに100円を下回り、上場銘柄を維持していくことが困難である判断され、場廃止にむけて手続きが進められていったのです。

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