内部監査の指摘事項・指導事項への対応、是正報告書の作成|国家公務員キャリアガイド

私は2007年の近畿地区の国家公務員一般職試験(当時のⅡ種試験)に合格し、同年10月から出先機関で働くことになりました。

 

2016年3月に自己都合退職するまでの8年半の公務員生活を記事にまとめました。

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共済組合本部の内部監査、指摘事項・指導事項への対応

6月中旬、財務局の監査の前哨戦、共済組合本部による内部監査が行われました。

本部の監査員は身内ではありますが一切容赦ありませんでした。

  • 前任者が処理した給付の計算に誤りがあり、正しい給付額との差額を返金させること
  • 請求金額と内訳書類の整合性が合っていない書類を差し替えること
  • 組合員証・被扶養者証の管理簿上の数と実際数を一致させること

これらの指摘事項・指導事項について是正内容を報告するよう求められました。



差額の返金

計算が誤っているという指摘を受けましたが、まずは指摘根拠となる資料を参照しました。

 

指摘通り計算が誤っていることが確認されたので、正しい給付額と既に支給した給付額の差額を求めました。

 

組合員に返金の文書を発行する前に、前任者に状況報告をしました。

前任者には監査をうけることを伝えていたため、結果は気になっていたようです。

 

お金が動く案件だったので落ち込んでいました。

 

それから組合員に給付額が間違っていたことを伝え、文書を発行しました。

幸いにも事情を理解してもらいトラブルなく返金してもらいました。

 

書類の差し替え

請求金額と内訳書類の整合性が合っていない書類について、内訳書類の差し替えをしました。

また給付額計算の根拠資料が添付されていない案件については、資料を添付しました。

 

一見書類の見栄えがよくなり、ぱっと見の信ぴょう性が向上したような気がします。

 

組合員証・被扶養者証の管理簿上の数と実在庫数の一致

これが最も苦労しました。

 

組合員・被扶養者一人一人に組合員証・被扶養者証を発行・交付しています。

組合員証・被扶養者証は透かし文字の入ったプラスチックカードです。

 

本部からの受入数 - 現在交付数 - 書損数 - 紛失数 - 異動等による回収数

この計算式の答えが、カードの実在庫数となります。

 

一方、カードの受入で枚数が増えたり、発行・書損で枚数が減ったり、したときは在庫管理簿に記録します。

 

カードの実在庫数が在庫管理簿の数よりも少なかったのです。

 

カードの実在庫数が在庫管理簿の数より少ない原因は3つ考えられます。

 

  1. 在庫管理簿に記録した受入数よりも実際は多く受け入れた
  2. カードを発行したにもかかわらず在庫管理簿に記録しなかった
  3. 発行ミスにより書損があったにもかかわらず在庫管理簿に記録しなかった

1が原因だと本部の在庫数が一致しなくなるので可能性は極めて低いと判断しました。

 

次に2を確かめるために、異動等により回収したカード、紛失・再発行の際に提出させた顛末書とカードの交付・回収・紛失を記録した組合員証等交付簿の記録を一枚一枚、一件一件、突合しました。

 

異動等によりカードを回収した場合は組合員証等交付簿に回収日付が記録されていること確認できました

また紛失・再発行をしたケースではカードは返却されておらず、組合員証等交付簿に紛失日付が記録されていることが確認されました。

 

最後に3を確かめるために、発行ミスで書損となったカードの数と在庫管理簿の書損の数を確認しました。

すると発行ミスで書損となったカードの数が在庫管理簿の書損の数より多かったのです。

 

「発行ミスにより書損があったにもかかわらず在庫管理簿に記録しなかった」ことが不一致の原因だったのです。

カード導入のはじめの処理で、書損を在庫管理簿に反映されていませんでした。

 

書損となったカード、異動等により回収したカードをゴチャゴチャに管理していたことが問題でした。

 

異動等により回収したカードは組合員番号順に並べて保存するようにしました。

書損となったカードは異動等により回収したカードと分けて保存するようにしました。

 

是正報告書の作成

  • 正しい給付額を計算し、差額を返金してもらったこと
  • 書類を差し替えたこと
  • 組合員証・被扶養者証の管理簿上の数と実在庫数が一致しなかったことの原因と今後の管理方法

指摘事項・指導事項に対する是正報告書を作成し本部へ提出しました。

本部からお許しをいただき、いよいよ財務局の監査が近づいてきました。

 

▼ 続きは・・

 

▼ コチラもご参考に・・

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