私は2007年の近畿地区の国家公務員一般職試験(当時のⅡ種試験)に合格し、同年10月から出先機関で働くことになりました。
2016年3月に自己都合退職するまでの8年半の公務員生活を記事にまとめました。
▼ このページのコンテンツ
↓ ↓
課長から書類作成の指示をうける
前任者・異動元官署に確認をとり給与計算が誤っていることが確定しました。
係長・課長に報告し、正しい支給額を計算し書類にまとめるように指示をうけました。
既に支給済の金額を拾い出す
給与計算に誤りがあったのは、4~10月の7か月分の給与、そして6月期の賞与でした。
それぞれの支給期間ごとに、既に支給済みの俸給・各手当を全て拾い出しました。
なぜ全て拾い出すかと言うと、今回、計算に誤りがあったのが俸給だったからです。
俸給は地域手当、超過勤務手当、期末手当、勤勉手当の計算基礎となります。
そのため俸給を間違うと、これら全ての手当に影響を及ぼします。
正しい支給額を計算する
本来支給すべき正しい俸給で給与計算します。
もちろん俸給だけでなく地域手当、超過勤務手当、期末手当、勤勉手当、全ての項目、全ての支給期間、給与計算し直します。
正しい支給額と既に支給された金額の差額を計算する
新たに計算した正しい支給額と既に支給された金額の差額を計算します。
正しい支給額 ― 既に支給済の額
この計算式がプラスであれば支払い不足、マイナスであれば過払いとなります。
今回のケースでは俸給が多く払われていたので、計算式はマイナスになります。
給与は一月当たり25,000~30,000円でこれが7ヵ月分。
賞与は期末手当・勤勉手当あわせて10万円。
過払い額は30万近くありました。
共済掛金の返納額を計算
正しい支給額を計算し終えても、まだ計算しなければいけないものがあります。
給与・賞与で天引きした共済掛金の額です。
給与天引きの共済掛金
4,5,6月の支給実績から標準報酬等級を決定し7月給与から共済掛金の給与天引き額を変更していました。
4,5,6月の支給実績を正しい支給額で再計算し標準報酬等級を訂正しました。
その結果、標準報酬等級が下がったので共済掛金も下がりました。
既に天引き済みの共済掛金 と 本来天引きすべき共済掛金 の差額、多く天引きしてしまっている共済掛金が発生しました。
賞与天引きの共済掛金
6月期賞与の支給実績から標準賞与額を決定し共済掛金を天引きしていました。
賞与も正しい支給額で標準賞与額を訂正しました。
その結果、標準賞与額が下がったので共済掛金も下がりました。
既に天引き済みの共済掛金 と 本来天引きすべき共済掛金 の差額、多く天引きしてしまっている共済掛金が発生しました。
書類作成し課長に報告
「4~10月の7か月分の給与、6月期賞与の俸給・各手当の正しい支給額」と「既に支給済との差額」の一覧表と合計金額
「7~10月の4か月分の給与、6月期賞与から天引きされた共済掛金の正しい天引き額」 と「既に天引き済の共済掛金との差額」の一覧表と合計金額
1枚の紙にまとめました。係長にチェックしてもらい、課長に提出しました。
課長にも内容を確認してもらい、次の指示をもらいました。
それは、該当職員に事情を説明することでした。
給与計算ミスを職員に説明に行く
- 俸給・諸手当の「正しい支給額」と「既に支給した額」の差額の一覧
- 共済掛金の「正しい天引き額」と「既に天引きした額」の差額の一覧
これらをまとめた資料を作成し、人事課長の確認をもらいました。
資料をもって職員に説明に行きました。
人事係長と職員のデスクへ
さすがに一人で行くのは心配だったので人事係長と二人で職員に説明に行くことにしました。
職員が座っているデスクに行き「給与のことで説明したいことがあるのでお時間よろしいですか?」と伝えました。
職員は何の疑いも持たず「いいですよ、あちらのソファーで話しましょう」と言いました。
恐怖の説明
ソファーに座り資料を見せました。そして重い口を開きました。
「〇〇さんがこちらに異動してから、給与計算が誤っていました。全部で□□万円の過誤払いが発生しています。申し訳ありませんが返金いただかなければいけません。」
その瞬間「ふざけるな!」部屋に怒鳴り声が響きました。
「申し訳ございません」謝罪するしかありませんでした。
職員の怒りは全くおさまりません。
「誰のせいだ!こんなふざけたことになったのは!」
「間違った異動連絡票を送ってきた異動元です!」
と言いたいところですが、
「給与計算を行い、決裁をとり、給与支給した私たちの責任です」と返事しました。
「だったら始末書をもって出直してこい!」と部屋を追い出されました。
「始末書を持ってこい」と言われたことを人事課長に報告
言わなければならないことは伝えたので、いったん人事課へ戻りました。
人事課長が心配そうに待っていました。
「ぶち切れられました。始末書持ってこいと言われました。」私が報告すると、
「まあ、そうなるよな。それっぽく作ってみてくれない」と言われました。
人事課長名で書類を作成
すぐに給与計算を誤った原因、再発防止策をまとめた書類を作成しました。
また過誤払いの返金方法、多く天引きした共済掛金の還付方法について記入しました。
人事係長に確認してもらった後に人事課長に提出しました。
「内容はこれで大丈夫。ただ始末書を顛末書に書き直して、人事課長名の文書にしておいて。印刷したら俺の印鑑を押すから。」
指示のとおり、表題を始末書から顛末書に改めて、人事課長の職名を足しました。
「よし、今度は俺も説明に行こう。」
再び職員のデスクに向かいました。
▼ 続きは・・
▼ コチラもご参考に