私は2007年の近畿地区の国家公務員一般職試験(当時のⅡ種試験)に合格し、同年10月から出先機関で働くことになりました。
2016年3月に自己都合退職するまでの8年半の公務員生活を記事にまとめました。
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はじめての給与計算
人事異動で続々と転入者が着任し対応する一方で、締切厳守の重大な仕事に取り掛かる必要がありました。
職員の給与計算です。
私の官庁では給与支給日は毎月16日でした。
遅くとも給与支給日の1週間前には会計課に書類を提出しなければなりませんでした。
さすがに1か月目は一人で給与計算できないので前任者に教えてもらいながら、給与計算を進めていきました。
給与計算システムとエクセルの計算結果を一致させる
当時の給与計算方法は、業者が開発した給与計算システムと代々受け継がれてきたエクセルの計算結果を一致させるものでした。
- 給与計算システムへの登録モレ、登録ミスがあれば間違った計算結果になるためエクセルを使って二重チェックを行う。
- 給与システムで打ち出すことができない書類をエクセルで作成する。
- 給与法の法改正へのシステム対応は本省担当者がシステム業者に指示を出して行うのですが、本省担当者やシステム業者がミスすることがあった。
給与計算システムが万能とはいえずエクセルをつかう必要がありました。
トラブル続出
前任者に教えてもらいながらでしたが、トラブルが続出しました。
給与計算システム上のトラブル
パソコンのユーザーが切り替わったことで、前任者が登録していたデータが上手く引き継がれませんでした。
私が入力したデータが全て消えてしまうことがあり、泣きそうになりました。
給与特例法
私が担当になった平成24年4月分の給与より給与特例法(国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律)に従って給与計算する必要がありました。
前任者が給与特例法にあわせてエクセル関数を組み替えていたのですが、給与計算システムの計算結果と1円ズレる職員がいました。
計算過程の端数処理が原因でしたが、前任者が必死にエクセル関数を見直しているのを呆然と眺めることしかできませんでした。
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連日の残業
会計課に書類を提出する日まで連日残業が続きました。
この1週間ちょっとで、入庁してから4年半の間にした残業時間を上回りました。
夜8時を回ると頭が熱くなり、宙に浮かんでいるような感じでした。
いつ終わるのか分からない。
先の見えない不安で目を閉じても数字のお化けと闘っていました。
ようやく給与計算を終えても、一息つく間もなく次の仕事が待っていました。
報告書・調査への対応
人員構成の報告書
大型の人事異動で組織の人員構成がガラッと変わりました。
組織の人員構成を4月中に報告する必要がありました。
会計別・俸給表別に級号俸順に所属部課・役職・氏名を一覧表にまとめました。
- 会計別 一般会計と特別会計
- 俸給表別 行政職と専門職
- 級号俸順 俸給表の級、号俸
暗号のような調査
個人を特定できないように数字だけで必要項目に答える調査もありました。
答えて終わりではなく、エラーが差し戻されることがありました。
差し戻されたエラーデータも数字だけなので、まずは暗号を解読しなければいけませんでした。
これも4月中にエラーを全て解消しなければいけませんでした。
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転出者・退職者に関する事務
転出者の人事関係書類を転出先に移管しました。
職員によって移管する書類が異なり、転出先も多数あるため、誤送のないように注意を払いました。
退職者には1月1日から退職まで支払った給与・賞与等の額を示した給与所得の源泉徴収票を退職日から1か月以内に発行しました。
給与計算に関する重要な研修
業務多忙の中、とどめに研修が待っていました。
研修内容は給与計算システムの操作と給与計算ごとに本省へ提出する報告書に関するものでした。
4月は前任者に教えてもらいながら給与計算しましたが、これからは全て自分でしなければいけません。
締め切り厳守の仕事が次から次にやってくる状況でしたが、研修には参加しなければいけませんでした。
しかし、研修。日帰りではありませんでした。
3泊4日。関東にある省庁が管理する研修施設で行われました。
省庁の出先機関の給与計算担当が参加する研修だったので年齢の近い職員が多く楽しい反面、時間がもったいないと落ち着かなかったです。
あっという間に月末
人事異動の転入者の対応からはじまり、給与計算、報告調査対応、転退職に関する事務、そして研修。
密度の濃い4月。あっという間に月末を迎えました。
一息つく間もなく、5月の給与計算の準備をしなければいけません。
今度はゴールデンウイークで実営業日が少ない中、前任者の助けをかりず一人でしなければいけません。
ゴールデンウイークは実家へ帰省し、連休明けの闘いに向けて英気を養いました。
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