児童手当の事務、特に注意していたことは?|国家公務員 キャリアガイド

私は2007年の近畿地区の国家公務員一般職試験(当時のⅡ種試験)に合格し、同年10月から出先機関で働くことになりました。

 

2016年3月に自己都合退職するまでの8年半の公務員生活を記事にまとめました。

 

 

児童手当の事務

児童手当(私が担当していた当時は子ども手当)は、通常居住する自治体より支給されます。

国家公務員は、所属する官署から支給されます。

 

そのため児童手当に関する事務は、それぞれの官署で行う必要がありました。

 

認定・額変更(増額)

子どもが生まれたときは、初めて児童手当を受給する場合は認定、既に児童手当を受給している場合は額変更の手続きを行います。

扶養手当や共済組合の扶養認定の手続きとあわせて行います。

 

世帯の合計収入が上限を超えると給付制限がかかるので、居住する自治体で所得証明書を発行してもらい提出させます。

自治体で手続きする場合、所得証明書は自治体内で閲覧可能なので、所得証明書の提出は国家公務員の独特のルールです。

 

ほとんど給付制限となることはありませんが、部長級の職員で該当者がいました。

 

認定取消・額変更(減額)

子どもが中学校を卒業すると、下の子どもがおらず児童手当が0になる場合は認定取消、下の子どもがいて児童手当の支給がある場合は額変更の手続きを行いました。

扶養手当は中学生を卒業すると増額となるため、児童手当が打ち切りとなる分が補われます。

 

児童手当 独立行政法人への出向者は大変!?

国の官署から独立行政法人へ出向する職員は多いです。

総合職だけでなく一般職の国家公務員でも通常の人事異動で国の官署と独立行政法人を行き来します。

 

独立行政法人に出向する場合、一時的に国家公務員でなくなります。

そのため児童手当も通常通り職員が居住する自治体で受給することになります。

 

独立行政法人から復帰する場合は、改めて児童手当の認定を行います。

そのため、届出書、住民票の写し、所得証明書を提出してもらいます。

 

逆に独立行政法人に出向する場合は、認定取消となります。

独立行政法人に出向する前日付で認定取消通知書を交付します。

 

この通知書をもって居住する自治体で児童手当の認定手続きを行わなければなりません。

独立行政法人に出向した日から15日以内に手続きをしなければ、その月は児童手当を受給できなくなってしまいます。

 

独立行政法人への出向者に何度も説明しましたが、毎年1,2名手続きが遅れてしまい怒りの矛先が向けられました。

 

現況届

通常であれば居住する自治体に現況届の書類を提出しますが、国家公務員の場合は勤務する官署に現況届を提出します。

 

現況届とあわせて住民票の写しと所得証明書も提出してもらいます。

 

支給の手続き

児童手当の支給日は自治体から支給される場合と同じく、6月、10月、2月となります。

 

支給日の1ヵ月前に本省に一般会計・特別会計ごとの受給者数と受給額を報告します。

報告した金額が1円のズレもなく振り込まれるので報告が間違っていたら大変なことになります。

 

支給日の10日前までに会計課に職員ごとの金額と振込口座の一覧表を提出しました。

無事に支給完了したら本省に速やかに報告します。

 

 

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