2018年5月に出版された
その節税が会社を殺す お金に強い社長がコッソリやってる節税&資金繰りの裏ルール31(著者:松波 竜太)
個人事業も含む中小零細企業の顧問先企業を訪れ肌で感じた経験をふまえながら、本書の内容を紹介します。
▼ 関連コンテンツ
▼ このページのコンテンツ
取引実績もないのに手形決済を求められたときに思い出してほしいこと
私が担当する顧問先の取引先が、手形2回目不渡りとなり銀行取引停止処分をうけました。
そのまま経営に行き詰まり倒産してしまいました。
倒産の主な原因は手形事故
顧問先企業は先に材料代や外注代を支払っていたので売掛債権を回収できず大打撃をうけました。
社長の個人資産を投入し顧問先企業はなんとか持ちこたえましたが厳しい状況には変わりありません。
手形を振り出す側は支払いを先送りにできるメリットがあります。
もらう側は期日前に現金化しようとすると利息を払わなければいけませんし、期日まで待たなければいけないこともありリスクが大きいです。
なぜ手形を振り出さなければならないのか?
私は、手形を振り出さなければ資金繰りが回らない会社は信用できません。
手形決済を求められたら「早期で現金でもらえないか」「半分でも現金でもらえないか」交渉し、頑なに拒むようであれば取引しない方がいいでしょう。
先に支払ってお金を回収できないかもしれない仕事なんて請けるべきじゃありません!
.
売上アップより大切なこと
自動車販売店の顧問先の話です。
この顧問先は売上代金を売上後に回収していました。
売り上げる前には、車両を仕入れ、自賠責保険・印紙代・重量税などを立て替え、登録の手続きをする必要があります。
前受金を受領しなければこれらに要する資金を工面しなければなりません。
100万円を超える車は、手形貸付で資金調達していました。
前受ないと売上が大きくなる分、お金は苦しくなる。
前受金をもらえないどころか、代金回収もままならない
納車後、売上代金をすぐに支払ってくれるお客様がほとんどでしたが、納車後に売上代金を分割払いにしてほしいと言うお客様がいました。
銀行ローンが通らずに資金調達できなかったようです。
「分割払いも月1万ずつしかできない」と言われ途方に暮れてしまいましたが、手形貸付の返済期日は待ったなしで迫ってきました。
社長の個人通帳から資金を投入しなんとか乗り切りましたが大打撃でした。
この出来事と取り扱う車の台数が増えて手形貸付で対応できなくなったことで、高額取引の場合は前受金を支払ってもらうように方針転換しました。
そもそも資金の目途も立てずに車のような大きな買い物をしようとする人と取引してはいけません!
お金を回収できない売上は負債!?
売上を上げても代金を回収できなければ意味がありません。
それどころか売上計上されると、消費税など何かしら納税が発生します。
代金回収できなければ、資金繰りは苦しくなってしまいます。
手形・後払いはやめて、早期回収・前受金受領を心がけていきたいものです。
少額であっても入金がなければ売らないお店
私の妻は個人事業を営んでおり商品を発送することがありますが、2,000円の商品も入金確認できなければ発送しません。
お客様が期日を過ぎた土日祝日に振込すると着金が翌営業日になりますが、その場合は振込明細書を写真に撮って送ってもらいます。
厳しくやっていますがクレームをうけたことは一度もありません。
お金に関する不安要素を少しでも減らし、本業サービスに集中できる環境を整えましょう。
▼ 続きは・・
役員報酬・役員貸付で困ったことにならないために・・・
▼ 売上を確実にキャッシュに!
関連コンテンツ