2016年8月に出版された
新版 ひとり社長の経理の基本(著者:井ノ上 陽一)
税理士事務所職員として、毎月ひとり社長の会社を訪問して肌で感じた私の実体験を踏まえながら、本書の内容を紹介します。
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▼ 関連コンテンツ絶対に押さえるべき「経理のポイント」
本書では、経理のポイントとして次の3つを挙げています。
① 早く終わらせる
② 仕組みを作る
③ 80%の精度でよい
税理士事務所でお客様のリアルな経理の現場に向き合っていると、この3つのポイントは思い当たる節があります。
一つ一つ具体的に見ていきましょう。
経理のポイント① 早く終わらせる
経理は「後でまとめて」が一番やってはいけないこと。
つくづくそう思います。
- 売上の整理(現金売上の確認、請求書の発行準備)
- 通帳記入やインターネットバンキングで預金残高を確認
- 領収書・レシートをノート等に貼り付け整理
- 支払請求書の内容を確認し資金確保を行う
これらの作業(=書類整理)は毎日その都度行えば大した時間はかかりません。
まとめてやると倍以上時間がかかりミスが出やすくなります。
お客様には、書類整理の習慣を身につけてもらいます。
毎月、私が訪問するまでに書類整理は完了してもらいますが、できていないお客様はまず一緒に書類整理から始めます。
書類整理は基本中の基本です。
書類整理を後回しにする会社は本業を上手くいっていないケースが多いと感じます。
経理のポイント② 仕組みを作る
経理が上手く回っているお客様に共通していることは、ルール作りをしていることです。
- 書類ファイリングが日付順・取引先別などで統一されている
- 経費精算の書式を作って、ある程度まとめて行う
特別なことではありません。
普通のことを「なあなあ」ではなくルールを決めてやることが大切なのです。
経理のポイント③ 80%の精度で翌月1日には業務把握する
書類整理ができるようになったら、会社で会計ソフトへの入力もしていただきます。
会計ソフトは入力内容を自動集計してくれます。
自動集計したデータで収支も確認できますし、現預金残高、未回収の売上、未払の経費から資金繰りの見通しも立てることができます。
リアルタイムで現状把握できるようになることを最終ゴールとしています。
今、会社で起こっていることを具体的な数字でも把握できれば鬼に金棒です。
現状把握は桁ズレのような大きなミスにだけ注意してもらえれば十分です。
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絶対にミスしてはいけない間違いにだけ神経を注ぐ
ささいな間違いを粗探しするほど税務署様も暇ではありません。
1円間違っても税金は変わらない
大切なのはポイントを押さえておくことです。
例えば、法令通達などで取り扱いが決まっていることは注意が必要です。
知らなかったでは許してもらえません。
法令通達は毎年コロコロ変わるので、税理士・公認会計士など専門家を頼るのが無難です。
専門家に頼ることで本業以外のことに気を遣う必要がなくなるからです。
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▼ 経理の基本マインドが身につけてラクになろう!