2018年1月に出版された
できる人材がすぐに辞めない職場のつくり方(著者:岡本 文宏 )
とても学びの多い本でした。
- 国家公務員の元採用担当者の体験
- 税理士事務所で会社訪問をする中で中小零細企業の採用現場で感じたこと
- 私自身の求職活動の体験
踏まえながら本書の紹介をします。
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本書の構成
- 人材発掘の基本
- 働く環境の情報開示
- 失敗しない採用面接と内定の出し方
- 初出勤日に歓迎しよう
- 新人が育つ職場
- 仕事を見える化する
- 長時間労働の是正にむけて
- 退職管理は慎重に
- これからの働き方
赤ラインは今回の紹介する項目
人材発掘の基本
最も理想的な人材採用ルートとは
最も理想的な人材採用ルートは「店を利用するお客様」と言われています。
店頭で「一緒に働きましょう」というポスターを見たことがあると思います。
これにはメリット・デメリットがあると思います。
メリット
- 店頭のポスターは求人広告料がほとんどかからない。
- 店に興味がある人が声をかけてくるので本気度が高い。
- 店の近隣に住んでいることが多く通勤しやすい。通勤しやすいと実質的な拘束時間も少なく働く人にとって有利。
デメリット
- 「正直ちょっとどうかな」と思う常連客から声をかけられると断りづらい。
- 近所に変なうわさを流されないように気を引き締める必要がある。
- 常連客を失う可能性がある
私の体験
大学生の頃、マンガ喫茶でアルバイトをしたいと思うことがありました。
何度も利用しているマンガ喫茶でスタッフ募集のポスターがあったので声をかけました。
すぐに面接し、働くことになりました。
一方で、求人広告は出していなかったと思います。
アルバイトとして働き始めたのですが、落ち着いたお店の雰囲気とは裏腹に、スタッフのムードは険悪でした。
客として来店していたときは感じなかったのですが、かなりタバコ臭い環境でした。
結局、長続きせずに辞めてしまいました。
気まずいので客として来店することもなくなりました。
私の体験の解説
求人広告を出さずとも働きたい人は案外近くにいるものです。
出勤は歩いて5分もかからずラクでした。
同時期に掛け持ちしていたコンビニは歩いたら20分かかり、バイクのつかえない雨の日は憂鬱でした。
本気で働きたくて声をかけましたし、長く続けたいとも思っていました。
しかし、客と店員では見える風景、感じる雰囲気が違い過ぎました。
もちろん店のことを悪く言うことはなかったですが、辞めてからは一度も行くことはなくなりました。
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働く環境の情報開示
募集段階でメリット・デメリットの両方を伝えておく
デメリットを伝えることは大切です。
私はタバコが苦手だったので面接時に教えてくれたら考えたかもしれません。
面接をした経営者の方は穏やかな方だったのですが、現場のリーダーは別にいました。
いくらデメリットを伝えると言っても「雰囲気悪い職場です」とは言えないものです。
そこで、面接をする人は、人事権をもつ人物と現場で実際に接する機会の多い人物の複数名で構成する方がよいと思います。
国家公務員の採用担当のときは
業務説明会のときにデメリットをきちんと伝えました。
- 東京に異動する可能性があること
- 組織再編で他の行政機関に統合される可能性があること
それでも選んでくれるなら面接応募をして下さい。
内定後に辞退されることはなくなりました。
既存スタッフ(先輩職員)の声
国家公務員の採用担当1年目、先輩職員の声をホームページやパンフレットに掲載していませんでした。
それだけが理由ではありませんが、業務説明会すらほとんど応募がありませんでした。
2年目、先輩職員の声を声をホームページやパンフレットに掲載したところ、業務説明会の応募数が急増しました。
やはり採用間もない職員(スタッフ)の声は、自分が働くイメージをするときの参考になります。
ホームページやパンフレットがない職場でも、店頭の求人ポスターに一言書いてもらうことはできます。
you tube 動画メディアの活用
現在は簡単に動画をyou tubeにアップすることができます。
実際の職場の雰囲気をアップしてみてもよいかもしれません。
詳しい活用方法は本を読んでみてください。
週間の勤務モデル
週間の勤務パターン・勤務モデルをホームページに掲載したり、採用面接の際に書面で提示するのも有効です。
働く環境の情報開示の意味とは
これから自分が職場で働くことになった場合のイメージトレーニングです。
イメージと現実のギャップを埋めることができる「人材がすぐに辞めない職場の作り」の基本と言えるでしょう。
特に新卒採用の場合は半年後、1年後、3年後、10年後、定年までの短期から中長期にわたるイメージトレーニングができる情報を準備しておく必要があります。
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