2017年9月、妻は毎月くるものがきませんでした。
これまでも最高2か月遅れることもありましたが、陰性の検査結果が出ると、1週間以内にはきていました。
今回も同じように陰性の結果が出るだろうと信じていました。
金曜日の晩、ドラッグストアで検査薬を買いに行きました。
自宅に戻り、検査することにしました。
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検査結果が出るまでの緊張感
今回も検査薬の結果は陰性だろう。
私も妻もそう信じていました。
早速、妻がトイレに向かいました。
私はトイレの前の部屋で待つことに。
凄まじい緊張感が私を包みました。
動揺する妻の声が・・・
妻がトイレに入ってから1分が経ちました。
とてつもなく長い1分でした。
急にトイレから叫び声がしました。
「何、これ!」
テレビを見ていた子どもたちがやってきました。
「テレビ見ときなさい」と言って、妻と二人部屋に入りました。
妻が検査薬を見せました。
2つの窓に
2つの窓にラインがはっきりと浮かんでいました。
結果は陽性でした。
「一瞬にしてラインが浮かび上がった」
妻が話しました。
「どうしよう・・・」
妻が細い声でもらします。
「産むしかないでしょ」
私は簡単に答えました。
私は11年前も産んで育てるという決断をしていた以上、今回もそうしなければならないだろうと考えていました。
しかし、これからのことを深く考えての発言ではありませんでした。
11年前と状況は違う
「一から全部やり直しになるんだよ」
「3人も育てるお金はあるの」
妻の現実的な意見が飛んできました。
11年前 私は大学在学中でした。
しかも就活失敗し、公務員浪人をすることを決めていました。
今よりも経済的に不安定な状態、全く未来の見えない暗闇の状態でした。
それに比べれば今は定職についている。
一方で今は10歳、7歳の子どもがいます。
月々の収支もギリギリで、賃金が劇的に上がる見込みはありません。
子どもたちの教育費はこれから増えていきます。
混乱の果てに本音が出る
3人ともなると、2人の子どもに不憫な思いをさせるのではないか。
頭の中がゴチャゴチャになっていきました。
そして、ついに本音が出てしまいました。
「やっぱり無理だよね。バカだよ・・・11年経っても何も変わっちゃいない」
「そうだね、無理だよね。私もバカだった・・・」妻もあっさり同意しました。
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