経理マンの経営者との付き合い方|”「できる経理マン」と「ダメ経理マン」の習慣”(1)
2013年3月に出版された
できる経理マン」と「ダメ経理マン」の習慣(著者:佐藤 昭一)
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この本を読もうと思ったきっかけ
税理士事務所への転職が決まり、入社までに勉強できることはないかと思っていたところ、本書の存在を知りました。
この本全体を通して
「経理マン」としてだけでなく「ビジネスパーソン」として、心がけておくこと、取り組んでいくべきことが書かれています。
考え方・姿勢、コミュニケーション、経理作業・・・と章立てされていて、
「できる経理マンは無口、ダメ経理マン話し好き」
と50項目紹介されているので、興味のある項目から読むこともできます。
心に残ったキーワード
中小企業の決算書は経営者の意向が強く反映される
私は国家公務員共済組合の経理事務を担当したことがあります。
共済組合では出てきた数字をそのまま伝票入力し、その積み重ねで決算書を作っていました
そのため「経営者の意向で決算書が変わる」ということの意味が分かりませんでした。
税理士事務所で働き、会計処理をしたり、決算を組んだりする中でその意味が分かりました。
- 普段はなるべく税金は払いたくないので、トントンかちょい赤字を目指す。
- ある年は許認可や融資絡みでどうしても黒字にしなければいけない。
その時々の会社の状況で、経営者の報酬を調整したり、節税対策をしたりと経営者の考え方が色濃く反映されることを実感しました。
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不明な点は経営者に確認する。確認しても分からないようなら腹を括ってもらう。
私は、関与先に行って、伝票入力の内容を確認したり、伝票入力を代わりにしたりします。
原始証憑(げんししょうひょう)といわれる伝票入力の根拠となる書類を見ながら、確認・入力をするのですが全部が全部、証憑が揃っているとは限りません。
「この入金は何の売上ですか?」
「この出金は何の経費ですか?」
一つ一つ確認をとります。
しかし、お金の出し入れをしている当の本人(会社)が内容をはっきり覚えておらず、書類も見当たらないことがたまにあります。
その時は本人(会社)の証言を信じて、伝票入力するしかありません。
決算申告後に不備があると判断されて場合は追加で税金を納めることになります。
証憑がない場合は、そうなる覚悟はしておいて下さいと腹を括ってもらいます。
「ダメ」というのは簡単。相手の立場に立ち、どうにかならないか一緒に考えてみる。
「これって経費になりませんか?」と聞かれることがあります。
はっきりダメと書かれているものを除いては「事業でどのように役立ちますか?」と聞くことにします。
もちろんダメなものはダメと伝えます。
ダメと言わなければ、困ってしまうのはお客様なので。
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