官庁訪問・採用面接ほとんど問い合わせなし…突然の内定辞退!?5年ぶりの新規採用は大苦戦|元採用担当者が語る国家公務員一般職試験

とある官庁で国家公務員一般職の採用担当をしていた私の経験談を守秘義務に配慮しつつお話します。

 

私の働いていた官庁では、私が採用となった年を最後に5年間新規採用がありませんでした。

採用予定者数1名でしたが、5年ぶりに新規採用ができることとなり人事課一同ワクワクしていました。

↓ ↓

5年ぶりの業務説明会

業務説明会(当時は官庁訪問)の申し込みは3名だけでした。

5年ぶりの新規採用、しかも採用数1名という影響があったのだと思います。

 

しかし、これほどまでに人が集まらないのはショックでした。



業務説明会の内容

業務説明会(官庁訪問)は、次のような流れで実施しました。

  • パンフレットに沿って業務内容を一通り説明。
  • その後、職場もぐるっと見てもらい、職場の雰囲気を感じてもらう。
  • 最後に疑問に思ったことを質問してもらう。

面接のようなことは一切しませんでした。

業務説明会は、あくまでも組織を知ってもらう機会という位置づけでした。

 

5年ぶりの採用面接

業務説明会に人が全く集まりませんでしたが、さすがに採用面接の予約の電話はそれなりにあるだろうと思っていました。

しかし、国家公務員 一般職試験 最終合格発表後に採用面接の予約の電話をしてくれたのは、業務説明会に来てくれた3名だけでした。

 

両想いのすれ違い?ただの勘違い?

面接予約後、そのうち1名から電話がありました。

 

「他の官庁に呼び出され内定をもらったので面接を辞退します」

 

業務説明会時の印象がよかったので、面接を受ければかなりの確率でご縁があったと思います。

 

本人の志望度も高かったと思います。

 

一方で「採用数1名だから不安」ということを業務説明会のときに話していました。

 

「君なら大丈夫だよ」と声をかけてあげたかったのですが、面接前から内定をほのめかすのはルール違反なのでできませんでした。

 

「さすがに、このままじゃまずい」

さすがに採用面接2人はまずいので、面接お誘いの電話をすることにしました。

 

最終合格者名簿をみて電話をかける

採用予定がある官庁は、人事院から「国家公務員 一般職試験 最終合格者名簿」を入手します。

最終合格者名簿には氏名・生年月日・住所・順位などが記載されています。

 

職場から近い住所の合格者に片っ端に電話しました。

 

「つながらない・・・」

「つながっても予定がある・・・」

「もう内定をもらっている( ;∀;)」

 

面接を受けていただける方は3~4名に1名でした。

なんとか最初の2名も含め、8名になりました。

 

当日ブッチされ、面接できたのは6名

私のように突然電話がかかってきてラッキーと思う人ばかりではありませんでした。

当日、何の連絡もなく面接をブッチした方もいました。

 

結局、面接できたのは6名でした。

 

採用面接の結果、官庁訪問に来なかった方に内定を出すことになりました。

採用倍率は6分の1でした。

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年明け、内定辞退の電話

大学入試センター試験の時期、内定を出した方から電話がありました。

 

「内定を辞退します」

 

内定承諾書にサインした後も、就職活動を続けていたようです。

本命に内定をもらったので辞退するとのことでした<`~´>

 

突然の出来事に人事課は凍り付きました。

しかし、新規採用を諦めてしまったら欠員が発生してしまいます。

 

欠員が発生すると、組織運営に支障をきたしてしまいます。

 

新規採用を諦めるわけにはいきません!

 

内定辞退をうけて、仕切り直しの面接

急いで人事院に問い合わせをしました。

「最終合格者のうち、まだ進路の決まっていない人のリスト」を入手するためです。

 

リストは問い合わせをすれば、すぐにメールしてくれます。

入手したリストを見て驚きました。

 

年明け後 最終合格者のうち進路が決まっていない人数

最終合格直後300人以上いた合格者も、年明け1月には30名ほどになっていました。

 

ただ、30名全員が候補者にはなりません。

その内の半数以上が候補から外れました。

 

候補者をどう集めるか?

候補者を絞り込むと手あたり次第電話しました。

しかし、思うように候補者を面接に呼ぶことができませんでした。

 

「営業のテレアポって、こんな感じなんかな」

何人も断られました。

 

中には既に進路が決まっているにもかかわらず、人事院へハガキを郵送していない人もいました。

進路が決まったら必ず人事院にハガキを出してください。

 

仕切り直しの面接 面接した人数

面接辞退があった翌日、なんとか3名を面接に呼ぶことができました。

採用面接を行ったのは、面接辞退の連絡をうけて3日後のことでした。

 

この時期まで残っている候補者は、面接に苦手意識をもった方ばかりでした。

3名が3名とも緊張し、正直、暗い雰囲気さえ感じました。

 

積極的に「この人がいい」という選定にはなりませんでしたが、1名に内定を出すことになりました。

 

入庁日まで気が気でない

一度、内定辞退というショッキングな出来事を経験しているため、4月1日の入庁日まで本当に来てくれるのか気が気でなかったです。

 

この時の内定者は、無事に4月から入庁してくれました。

5年ぶりの新規採用ということもあり、組織も活気づいたような気がしました。

 

採用がしばらくなかった官庁の採用活動の実態

採用は、人員構成や政府の方針などに左右されてしまいます。

 

新規採用がない年が続くと情報が少なくなり、敬遠しがちになってしまいます。

平成24年度の採用活動で身をもって実感しました。

 

果たして、平成25年度の採用活動はどうなったのか?

 

▼ 続きは・・

▼ コチラもご参考に

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